冷え性
どうして起こるの？
カラダには、たくさんの血管が張り巡らされています。特に指先などには、毛細血管と呼ばれる非常に細い血管がたくさん集まっています。この血管によって、カラダのすみずみまで酸素と栄養が届けられています。また、寒さを感じると血管は収縮し、通る血量を減らすことで、カラダの表面の血管から体温が逃げるのを防ぐ働きもしています。
冷え性の方は、なんらかの理由でカラダ全体に十分な量の血液が流れておらず、手足や指先が冷えやすくなっています。
冷え性の原因には以下のような複数の要因があります。
・ 寒さ（夏は冷房）
・ 低血圧
・ 貧血
・ 肥満
・ 筋肉が少ない
・ 交感神経の乱れ
・ 低体温症（基礎体温が３５度前後）
・ ホルモンバランスの乱れ
冷え性を改善するには、十分な血液とそれを全身に送り出す心臓や筋肉、寒暖を正しく感じる交感神経（冷房症の改善）が欠かせません。また、肥満や無理な食事制限によるダイエットを行うと、代謝が落ちて、末端まで十分な血液が回らなくなり、冷え性になる場合もあります。
ホルモンバランスが乱れる場合、冷え性と同時にほてりやのぼせも起こりやすくなります。
カラダを温める
冷え性の原因に挙げた、運動してカラダに筋肉をつけること、貧血を治すことなどは、冷え性の根本的な改善に役立ちますが、時間がかかるもの。
冷えるときの簡単な対処の方法を、いくつか挙げます。
・ 手足を服で覆う
・ カイロや湯たんぽなどで、足や腰、おなかを温める
・ しょうがなどカラダを温める食品をとる
まずは、厚着をしましょう。手足が冷えて血流が悪くなっているので、長袖の服やタイツなどで覆います。つぎに、外からカラダを温めます。最後に、内からカラダを温める食品をとります。ショウガ湯もいいですが、ココアやシナモン紅茶、にらやねぎが入った香辛料の効いたスープもオススメです。
足先ポカポカ体操
足先が冷たくなって寝られないこと、ありませんか？そんなときに布団の中できる簡単な体操があります。簡単ですが、効果は絶大。ぜひ、お試し下さい。
1. つま先をおもいっきり起こします（こむら返りを治す要領で）
2. そのまま５秒間待ちます
3. つま先をピンと伸ばします（バレエの立ち姿みたいに）
4. そのまま５秒待ちます
5. １〜４を数回繰り返します
ふくらはぎの筋肉を緊張させたり弛緩させたりして、ポンプのように利用して血液を足先まで送る方法です。低血圧さんでも貧血さんでも、すぐに使える足先ポカポカの小技です。
便秘
便秘は万病の元
便秘のとき、にきびが出たり、肌がざらざらになった経験はありませんか？排便も代謝の一部。排便が上手くいかないとき、当然、肌を作る代謝も上手く働けません。
排便は、カラダにとってとても大切な機能です。便が腸の中に残り続けると代謝が落ちるだけでなく、固い宿便となって腸に潰瘍が起こることもあるからです。
しかし、毎日便が出ないことが、便秘だとは限りません。そもそも食事量が少なかったり（便量が少ない）や排便障害が原因の場合もあります。トイレで便を観察することも大切です。固いコロコロとした便が続くときは要注意。便が長時間、腸内に滞在していたことが分かります。
心配な場合は、病院で診察を受けることをおすすめします
便秘の原因
便秘の原因として以下のようなことがあげられます。
・ 食生活の乱れ
・ 不規則な生活
・ 運動不足（腸の働きが悪い、腹筋が弱い）
・ ストレス
・ 思い込み
・ 飲んでいる薬の影響
・ 病気
便秘と聞けば、水分や食物繊維の不足？と思われがちですが、複合的な要因で起こる場合も多くあります。
思い込みとは、具体的には排便の間違った知識や習慣のことです。毎日、排便しないと気がすまない。便が出るまで、長時間にわたって強く力む排便をしている（腸や肛門に炎症を起こす場合があります）。習慣的にトイレをよく我慢することなどです。また、妊娠中の女性や子どもは、一般に便秘しやすくなります。妊娠中おなかの胎児が大きくなるにつれて、内臓がはじに押しやられて、腸の動きが悪くなることがあります。また、子どもの場合、学校で恥ずかしくて排便できないなど、排便を我慢することが習慣化してしまうことがあります。
肌の悩み
肌荒れの原因
夜更かし、睡眠不足、食べすぎなどによる、カラダの不調はお肌に如実に現れます。若いときは、豊富な代謝でカバーできていましたが、年を重ねるにしたがって、目の下のくまや肌荒れが出来やすく、回復にも時間がかかります。また代謝が落ちてくると、肌の下で新しい細胞が増えにくくなり、メラニンが積み重なることで、しみやそばかすも出来やすくなります。そのためには、しっかりとした紫外線対策も欠かせません。
肌荒れの原因には以下のようなものがあります。
・ 食生活の乱れ
・ 睡眠不足
・ 運動不足
・ ストレス
・ 紫外線
・ 便秘
・ ホルモンの乱れ
肌改善はカラダの中から
お風呂あがりや洗顔後など、化粧水や美容液を使うと、肌を乾燥から守り、不足している成分を補うことができます。
しかし、それは対処療法でしかありません。肌を作る細胞膜は、脂質二重膜で出来ているので基本的に脂溶性の成分しか通さず、細胞の中まで成分を届けることは、とても難しいからです。（プールや海などで、カラダに水分やミネラルが入っていかないのは、この仕組みがあるからです）肌は外部から異物が進入するのを防ぎ、これによって体内の浸透圧が変化するのを守っています。
細胞膜ではじかれてしまう水溶性の成分に小さな脂質（リン脂質など）を巻きつけて、細胞内に運ぶ物質に変える開発もされていますが、それを長期間使うことでどんな不具合が起こるのか、本来カラダで生成される成分の合成を妨げることにならないか、よく考えて使うことが大切です。
化粧水や美容液の主な役割は、保湿成分によって肌の周囲に存在するコラーゲンや水分を補ってやることで、ふっくらとした瑞々しい肌になっていると私たちに錯覚させます。
本来、食事からきちんと栄養素を摂って、全身に与えてやれば、カラダは再生されます。食事から摂った栄養素を使って生成されるタンパク質やコラーゲンなどで肌は作られているのです。化粧品や美容液よりも先に、健康的な食生活からはじめてみませんか？
コラーゲンについて
コラーゲンは、タンパク質のひとつです。私たちのカラダを作っているタンパク質の約３割は、このコラーゲンで出来ています。コラーゲンがあることで、骨や腱などの組織は、強度と弾力を持っています。
肌の細胞と細胞の間にも、コラーゲンが豊富に含まれています。これのおかげで肌は、ふっくらと形を保っています。しかし、それが減ってくると肌がかさかさになったり、しわが出来たりします。加齢とともにコラーゲンの量は、減っていきます。肌の老化を防ぐために、肌細胞の活性化だけでなく、コラーゲンにも注目が集まっています。
では、コラーゲンの減った肌はどうすればよいのでしょう
肌だけでなく人のカラダは、胃でタンパク質を消化し、短いアミノ酸に切ってから、体内に取り入れ、それを材料に使ってタンパク質を再度合成して作っています。
だから、食べたタンパク質が、そのまんまカラダの一部にはなりません。だって豚肉を食べて豚肌が出来たら大変ですから。
でも、モツなべを食べた後は肌がしっとりしている。コラーゲンを摂りはじめてから肌の調子がよい、と言う人もいます。これは、どういうことなのでしょう？
研究により、コラーゲンが直接肌に取り込まれているのではなく、摂取されたコラーゲンが細胞の増殖や分化を増やすスイッチとなり、コラーゲン生成量を押し上げることに関係しているのではないか、と考えられています。
コラーゲンが生産されるときには、ビタミンCが欠かせません。だから、肌荒れのときはビタミンCの摂取も忘れずに。
